アーユルヴェーダ塾ジュニャーナ塾長日記

アーユルヴェーダについて学ぶアーユルヴェーダ塾ジュニャーナを主催している「塾長」が古典書にもとづいたアーユルヴェーダのお話を日々綴っています。

アーユルヴェーダの食事 〜食べ物の差別と執着〜

こんにちは。アーユルヴェーダ塾 ジュニャーナの塾長です。

 

アーユルヴェーダに限らず健康に意識が高い人は食べ物に対しての意識も高い。身体に良い物を調べ、積極的に摂り入れている。とても素晴らしいね。

 

けれど、残念なことに意識が高すぎてアーユルヴェーダから離れてしまっている方がいる。

以前書いたヨーグルトやキノコがアーユルヴェーダでは身体にダメと思い込んでいる方、肉はダメ、アレは身体に悪い、コレはアーマが溜まる、ソレはヴァータを悪化させる...などなど 体に悪いと言われているものは絶対に食べない人。

逆に、無農薬野菜、スパイス、ギー、非加熱はちみつ、ココナッツオイル、チアシード...などなど 体に良い(といわれる)ものしか食べない人。

 

アーユルヴェーダでは「薬にならない物はこの世にはない」としている。

 

例えば、お酒。お酒は体に悪い物のように扱われ、健康意識が高い人はお酒を飲まないひとも多い。けれど、日本でも昔から「酒は百薬の長」というし、量や節度を守って飲めば薬になる。アーユルヴェーダでも酒は特に禁止していないし、治療薬として使う場合もある。

食事をしないで酒だけを飲む、飲み過ぎる、いつまでもダラダラと飲み続けるなどは体に悪影響を及ぼす。そして、人の悪口を言ったり、愚痴を言いながら飲むのもよいお酒の飲み方ではない。好きな人や気の合う友人達と楽しい会話しながら、量や節度、自分の体調、飲む時間、季節などを考慮すれば酒はストレスの発散にもなり体に良いものになる。

 

逆に、良いものとされているの摂取方法を間違えれあば毒になるとされている。病気を治してくれる薬も飲み方を間違えればアレルギーがでたり、最悪な場合には死に至ることもある。世の中で体によいとされているもの、スパイス、ギー、非加熱はちみつはアーユルヴェーダでは良いとされてるものも摂取の仕方を間違えれば毒となり体に悪影響を及ぼす。

 

それから、アーユルヴェーダを実践する人で陥りやすい食べ物のの間違いもある。「○○は私のxx体質によいから○○を食べてます」と言う方がいる。けど、ドーシャは相反する。減らしたいドーシャに良いものを食べ続ければ、別のドーシャが悪化してくる。例えば、少し前にココナッツオイルがブームになったけれど、ココナッツオイルはピッタを鎮静させるけど、冷たい性質、油性という性質なのでカパを悪化させる。

 

何が言いたいかというと、食べ物に良いも悪いもないのだ。勝手に人間が体に良いとか悪いとか決めつけて「差別」しているだけなのだ。

 

ただ「区別」は必要だけどね。

とある生徒さんにアーユルヴェーダでは「冷凍食品の野菜はダメなんですか?」と聞かれた。彼女は子育て中のシングルマザーでお子さんの教育費と生活費を稼ぐためにがんばって働いている。仕事をしながらの育児は時間に追われていて、仕事が終わって夕方にスーパーにいくと、欲しい野菜が売り切れていたり、品物が悪いものが売れ残っている。保育園のお迎えの時間もあり、つい冷凍野菜に手がのびてしまう、とのこと。しかも、今年は野菜がバカ高くて手がでない。そのママさんと一緒にすごく食べ物に対して意識が高い女性も受講していて、彼女はオーガニック野菜や体に良いとされるもののしか食べないタイプ。彼女はそんのママさんの話を聞きながら「冷凍野菜なんて信じられない!」って顔をしていた。

たしかに、アーユルヴェーダでは新鮮なものを食べなさい、といっている。アーユルヴェーダの本には冷凍食品はよくない、と書いてある本もある。だからといって、冷凍野菜を「差別」してよいのか?

栄養士の友人に「冷凍野菜は体によくないのか?」と質問してみた。野菜を食べないよりかは「冷凍野菜」でも食べたほうがいい、と言っていた。冷凍野菜は「旬」の安い時期に大量に業者が購入し、急速調理・冷凍しているので、季節のはずれで栄養価の低い野菜や、長い流通の過程で鮮度の落ちた野菜を食べるより栄養価が高いそうだ。

毎食、毎食、すべての物を冷凍野菜に頼るのは問題だけど、上手に使えば冷凍していない野菜よりもメリットがある。ママさんも全て冷凍野菜をつかっているわけではなく、ちゃんと子供のことを考えて、食事を忙しい中でもやりくりしながら一生懸命に愛情を込めて作っている。そして、食事中は子供とその日にあった出来事を話して笑いあったり、お休みの時は、芋掘りに言ったり、みかん狩りに行って、その場で採れた物を食べたりしている。豆苗やカイワレ大根などの食べ終わった野菜を水栽培しながら工夫しているのだ。

逆に、体にいいもの好きな女性は、高い食材を買って作って食べてはいるものの、彼氏もおらず、友達と外食にもいかないそうだ。本人いわく、どんな食材を使っているかわらかない所で食べるのが嫌なそう。多分だけど、彼女のこだわりが強すぎて、友達が食事に誘ってくれないのが現実ぽいけど。。家で一人でスマホやテレビをみながら一人で食べているそうだ。

どちらが体に良い食事をしているのか?どちらが幸せな人生をおくっているのだろうか?アーユルヴェーダでは幸せな人生おくるためのものでもある。

 

それから「これは体に良い、悪い」ということや、体にいいものばかり食べること、アーユルヴェーダに限らず他の健康法にどっぷりはまりこだわりすぎることは「執着」でもある。アーユルヴェーダでは「執着」は病気である。体に良いことをしているつもりでも「執着」で体に悪いことをしている。

 

体や健康のために意識が高いことは悪いことではないけれど「差別」や「執着」になってはいないだろうか?

 

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