アーユルヴェーダ塾ジュニャーナ塾長日記

アーユルヴェーダについて学ぶアーユルヴェーダ塾ジュニャーナを主催している「塾長」が古典書にもとづいたアーユルヴェーダのお話を日々綴っています。

アーユルヴェーダの食事 ~香りの強い野菜は食べてはいけない!?~

こんにちは。アーユルヴェーダ塾ジュニャーナの塾長です。

 

たまに「アーユルヴェーダでは香りの強い野菜は食べてはいけないのですか?」と聞かれることがある。例えば、ニンニク、にら、ネギなど...

どの本だったか忘れたけど、そんなことが書いてある日本で売られているアーユルヴェーダの本も確かにある。

アーユルヴェーダをきちんと勉強していない人は書かれていることを鵜呑みにしてしまって、これもダメ、あれもダメ、とダメダメをたくさん作ってしまう。

人は「ダメ」が増えるとストレスになる。そして、ストレスがたまり苦しくなって続かなくなる。もしくは、ストレスがたまり体を壊す人がいる。ごくまれに「アーユルヴェーダをやって体を壊しました」という人がいる。

健康になるためのアーユルヴェーダをやって体を壊すことはアーユルヴェーダを正しく理解していないことである。。悲しい。。

 

話はそれましたが...

 

では、なぜ香りの強い野菜を食べてはいけない、とされるのか?

例えば、ニンニクは現代では以下のような効果があるとされている。

ニンニクは健康になる野菜の代表格。

ネギや玉ねぎも同様に健康によいとされている。

それなのになぜ「食べてはいけない」とされるのか。

 

それはアーユルヴェーダのできた背景や宗教との絡み、インドの食糧事情を知れば、食べて良いか、悪いかがわかる。

 

アーユルヴェーダという医学ができる前は、病気の治療はバラモンが祈祷や呪術を行い、祈りを捧げた植物をくれたりしていた。

それがだんだんと体系化された医学となり、バラモンが医者になるという歴史がある。

 バラモンは神に仕え、様々な儀式を行う人たちである。

神に仕える人たちは様々な決まり事がある。その中には「禁欲(ブラフマチャルヤ)」という性欲をコントロールをしなければならない決まり事がある。

そのために、精力を増強させる作用のある香りの強い野菜を食べてはいけない、とされている。

仏教も同様に五葷(ごくん)といって「にんにく、ねぎ、にら、玉ねぎ、らっきょう」のような香りの強い野菜はつかってはいけない、とされている。そのため僧侶の食事である精進料理にはこれらの野菜は入っていない。ちなみに肉を食べないのも同じ理由である。

それから、土は「不浄」とされている。インドでは浄、不浄はとっても厳しい。土の中でできる食べ物は「不浄」な食べ物とされ、厳しい宗派では人参やごぼうなど根菜も食べてはいけない、というのもある。

また、「不殺生」という「命あるものは殺してはいけない」という決まり事もある。にんにくや玉ねぎは根っこなので、根っこごと食べることは、その野菜の命を絶つことと同じになるので「不殺生」に反するために食べてはいけないとされている。

宗教的な考えとは別に、根菜を食べてはいけない、というのもよくよく考えれば、インドのように激しい気候であったり、ましてや宗教的な考えが出来上あがって来た時代は、食べ物を安定的に得ることができるとは限らない。洪水、干ばつ、飢饉があったかもしれないし、戦争もたくさん起きていたはずである。根っこごと食べてしまうことは次の収穫ができなくなることである。「種(たね)」は残さなければならない。食料を確保するために根菜類を食べないようにしたのではないかとも考えられる。

 

そういったインドの歴史や宗教、食糧事情などを考えれば「食べてはいけない」という理由がわかる。

アーユルヴェーダの食事は、書いてある本をそのまま鵜呑みにしてはいけない。なぜダメなのかと考えなければならない。インドの歴史的、宗教的背景、現代栄養学を考慮し、今の自分の体調などを考えて、今の自分に必要か必要でないかを決めること。そう言った意味では、アーユルヴェーダだけではなく、様々なことを学ばなければアーユルヴェーダを真に理解できないのかもしれない。大変だ、、、

 

アーユルヴェーダで言えば、香りの強い食べ物は辛味が多い。辛味は体を温め、消化力を強くする。消化力が弱っている時には辛味はよい。

最近、暑い日が続いているが、暑さが続くと消化力が弱る。また、エアコンや冷たい物の取りすぎで体が冷えている方も多い。今の時期には香りが強い食べ物はよい。

 

私たちはバラモンではないし、修行僧でもない。やたらめったら性欲を爆発させることはよくないことだが、禁欲まではする必要はない。むしろ、少子化の日本は男女ともに精をつけて子孫繁栄しなければ日本が滅びる。

また、精力があるということは、健康であり元気であることの証明でもある。健康で元気でいなければ私達はよい人生をおくれない。

 

 

注意!

食べ過ぎると下痢や炎症を起こすので、食べ過ぎもよくない。アーユルヴェーダは何事もバランスである。

 

 

 

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