アーユルヴェーダ塾ジュニャーナ塾長日記

アーユルヴェーダについて学ぶアーユルヴェーダ塾ジュニャーナを主催している「塾長」が古典書にもとづいたアーユルヴェーダのお話を日々綴っています。

備える ③心の備え

こんにちは。アーユルヴェーダ塾ジュニャーナの塾長です。

 

今回は「心の備え」について。

日々増えていく新型コロナウィルスの感染者数に心がザワついたり、自分や家族の健康、経済的、物質的、将来不安などに襲われている方も多いのではないだろうか。

人それぞれ不安になること、不安の大きさは違うだろうが不安になって当たり前だ。
むしろ、この状況で不安にならない方がおかしい。
不安がない人は「外出するな」と言われているのに平気で遊びにでているおバカと一緒だ。
塾長だって偉そうなことを言っているが不安がないわけではない。
不安が決して悪いわけではない。
不安があるからみんな外出を自粛し、手洗いをしたり、免疫力アップのために食事に気を付けたりするのだ。

 

ただし、漠然とした不安を持ってはいけない。
さらには、不安によって起きる悲しみ、怒りを持ってはいけない。

度を越した不安や悲しみ、怒りなどは免疫力、生きるエネルギーであるオージャスを減らす。
オージャスが減れば病気に感染しやすくなる。
オージャスがなくなれば死ぬ。

そして、心の状態がその人の行動につながる。
心が荒れている人は行動も荒くなり人を傷つける。
心がパニックになっている人は、行動もパニックになりトイレットペーパーを買い占めたり、マスクを買うために睡眠や食事を削って朝から行列に並んだりする。

現代医学でも心のストレスは免疫システムを阻害すると言われている。
体ももちろんだが「心」も新型コロナウィルスに絶対に侵されてはいけない。
心の健康も感染予防である。

 

では、なぜ私たちは不安や悲しみ怒りが起きるのか?
私たちは目、耳、鼻、舌、皮膚(感覚)から外部にあるものを取り入れる。
なにかを見たり聞いたり、臭いをかいだり、食べ物を味わったり、皮膚に何かが触れることで心が動く。

イケメンを見れば胸がドキドキする。
どんなイケメンでも自分のタイプでなければなんとも思わない。
好きな芸能人が結婚した、と聞けば○○ロスなんて言って落ちこむ。
好きでもない芸能人の結婚した、と聞いてもロスにはならない。
ガス臭ければどこかでガス漏れしているのではと不安になる。
好きな香りを嗅ぐと心が落ち着いたり、華やかな気分になる。
おいしい物を食べると幸せな気持ちになる。
まずいものを食べると嫌な気持ちになる。
触り心地がよい物を触ると心が穏やかになる...等々

様々ものを私達は感覚器官から取り入れて心が常に動いている。

心は揺れ動いて当たり前だ。
ヨガや瞑想は心が揺れ動かないようするにすることだ。
ただし、残念ながら私達は聖者でも神様でも仏様でもないただの人である。
まったく揺れ動かないようにすることはできない。
できなくて当たり前だ。
もちろん、目指すのは良いことだけど、
できないことに苦しむ必要もない。
それも、できないことに心が揺れ動いていることである。
心とはそういうものだと受け入れる。

ブッダは心を「暴れる牛、木から木に飛び移る猿のようなもの」と例えた。
暴れまわり、あっちこっちに行くのが心なのだ。

アーユルヴェーダはヨガや瞑想をしなさいという。
呼吸やヨガのポーズに集中することで、外部からの情報を感覚器官からとりいれないことで心の揺れ動きをなくし、

精神的に安定することでオージャスを減らさず、オージャスを増やしていこう、ということだ。

大きな音がしたり、餌が目の前にあったり、おいしい餌を食べるともっとくれー!と牛や猿が暴れるので、暴れないように外からの刺激を減らすのだ。

 

不安が強い方は、まず感覚器官から何かを取り入れるのをやめよう。
特に、情報だ。
テレビをつければワイドショーで不安を煽り、
スマホをみればネットニュースやSNSで不安を煽る。
不安にならないはずがない。
そして、気になると情報を自分から情報を探しに行ってしまって負のループにおちいる。
例えば、好きなタレントさんがいるとその人のSNSをみたり、
いろんな情報をさがして出演しているとわかるとテレビや映画をみたり、
次回作はなんだろう、と次々と情報を追い続けてしまうのと同じだ。
特に悪いことの方が情報を追い続けやすい。

現代は情報の量が多すぎてネットで際限なく情報を追い続けることができてしまう。
自分で情報をさがすのをやめない限り終わることがない。
現代人の情報量は江戸時代の人の1日分、平安時代の人の一生分だそうだ。
情報量が多すぎて情報を処理する心や脳が疲労して正常ではなくなってしまうのは当然だ。

 

もちろん情報は大切だ。
最近の若者はニュースや新聞を読まないので外出自粛を知らずに遊び歩いていた、という子もいるそうだ。

 

アーユルヴェーダでは感覚器官から取り入れるものは、多すぎてもいけないし、少なすぎてもいけない、と言っている。
情報は正しい情報と必要最低限の情報だけでよい。
心が暴れそうになる情報は見たり、聞いたりしないことだ。


心は牛か猿だと思って、牛や猿に引きずらないように自分でうまいこと手なずける。
手なずけることができるようになるとどんなニュースをみても、それ真実だろうがフェイクだろうが心は揺さぶられず適切な行動をとることができる。

 

そして、心が揺さぶられないようにするには、余計なことを考えず「欲望」を捨て「ダルマ・アルタ・カーマ」を粛々と勤め励むことだ。
自分のやるべきことに集中することが心の落着きになる。


アーユルヴェーダでもこの「ダルマ・アルタ・カーマ」を実践するために心身の健康が大切であるとされている。


「ダルマ・アルタ・カーマ」の実践は特別なことではない。
人として、生物として、社会人として「当たり前」のことだ。

 

ただし「ダルマ・アルタ・カーマ」の実践には『欲望』をなくすことが必要だ。
わかりやすい例がお酒を飲みに行ったりしている人だ。
「楽しみたい」「お姉ちゃんと遊びたい」という欲望を我慢できず「経済を回している」なんて言い訳をしながら外に出歩ている人だ。
欲望を我慢できないのは無知な人間である。


「欲望」は一人一人違う。

塾長はお酒を飲まないので飲み歩きたいという欲望はない。
逆に、堂々と家にずーーーっといられるのでうれしいぐらいだ。
でも、家にいすぎもよくない。
食料も調達しなければならないし、運動不足になるし、日光にもあたらないと免疫力が下がる。
人がいない時間を狙って外に出るようにしているが、外に出るのがめんどくさい。
怠惰になりがちだ。
怠惰も楽をしたいという欲望だ。
一人一人が自分の「欲望」という悪魔に負けないように「ダルマ・アルタ・カーマ」を実践していくことが感染拡大を止めることができ、日本と世界を守ることになる。
一人の力は小さくても、みんなが力を合わせれば大きな力になる。

今のこの状況下での塾長が考える「ダルマ・アルタ・カーマ」の実践は以下である。
それぞれ、自分の「ダルマ・アルタ・カーマ」は何かを考え勤め励んで欲しい。


「ダルマ」
法・ルール・道徳まもること、使命や役割を果たすこと
手洗い・うがい、人との距離、咳エチケットなどの感染予防のルールを守る
早寝早起きなどの規則正しい生活、食事、歯磨き、運動、清浄など生物として生きるための健康であるためのルールを守る
外出自粛要請、3密にならない、買い占めをしないなどの国からのルールを守る
自分のやるべき仕事や役割を粛々とやる
自分と家族を守ると言いう役割をはたす

 

「アルタ」
働いてお金を稼ぐこと
自分の欲望や執着を捨て自分の仕事に励む。

「カーマ」
愛・(ルールや法を守って)願望を果たす、人生を楽しむ
身近な人への愛だけではなく、みえない人達をはじめて生けとし生きるもの全てに愛をもち、愛をもった行動をする。
自分のできることによって「新型コロナウィルスに打ち克つ」という願望を果たす。

「ダルマ・アルタ・カーマ」を果たすことが解脱(モークシャ)への道でもある。
モークシャは人間にとって最高の幸せである。
善き未来のためにもみんなで粛々と己のやるべきことをやろう。
それが、自己の成長にもなる。

みなさんの「ダルマ・アルタ・カーマ」もよかったら教えて欲しい。

 

おまけ

塾長の独断と偏見でみなさんのお役に立ちそうな動画や情報をみつけたらお教えしますねー。

 

  • インドのモディ首相の「CG」が呼吸法、瞑想法、ヨガを日本語版で教えてくれます。解説が淡々としててやりやすいです。https://t.co/hLri0A8PPP

 

  • インド大阪領事館のツィート

インドAYUSH省(伝統医学省)で出されアーユルヴェーダの新型コロナウィルスのセルフケア方法を日本語に訳にしていただいたものです。

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